僕は昨日包丁で指先をスッパリ切りました。
爪があったから辛うじて、指が繋がっているような、少しだけ深い傷ができました。
止まらない血と赤く滲む布を見ながら、今日まで当たり前についていたものがとれて無くなるかもしれないという感覚を、覚えていました。
なんども絆創膏を張り替え、痛い指でタイピングをしながら一日を過ごす。
さっき、丁度事故から24時間たったであろう頃。ふと指先を見てみた。
くっついていた。
切断面は血で黒く固められ、切れた小さな方は白くなり、感覚は無い。
だけど、くっついていた。
自分の指を見ながら、何でもできるような気がしてきている僕を、僕は少しおかしく思う。
決して自分が「治せ」と命令した訳じゃなかったし、努力をしたわけじゃない。
だけど指は自然にくっつく。
傷は治る。
同じように、何かに失敗したって、ひょっとして傷は治るのではないか。
印象的な話の一つに、タリーズコーヒージャパン創業者の松田公太の数秒がある。
「コンビニの求人を見ながら、この事業失敗して3000万の借金負っても、このバイト数十年やれば返せるなぁって思った。」
そうなのだ。
きっと人間滅多な事じゃ死なない。
死にたいと思っていてもお腹が空くように、
各個人の努力の量に関係なく、身体は生きようとしているのだ。
傷は治る。
場合によっちゃ後も残る。
でも治るだけましで、年を取ったら傷も治りにくくなる。
人生は、思っているより、多分長い。
多分ね。
だけどきっと、無駄なことをしている時間はない。
苦しい事をしなければいけないときもあるけど、
できることなら楽しいことをして生きていたい。
どうやったって時間は過ぎていくし、生きていくしかないのなら、
どう生きるかを考える。
さて、今夜は指に感謝だ。
了
今日のBGM さいごのアイスクリーム/きゃりーぱみゅぱみゅ
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